履歴事項全部証明書をオンライン取得するにはどうしたらいいのでしょうか?この記事では、履歴事項全部証明書をオンラインで取得する方法から、取得にかかる料金や注意点について説明します。
所属 | 永田町司法書士事務所 |
氏名 | 加陽麻里布(かようまりの) |
登録番号 | 東京第7945号 |
URL | https://asanagi.co.jp/ |
法務局に出向くことなく履歴事項全部証明書の取得から、商業・法人登記申請までを簡単かつ短時間でオンラインで手続きできるサービスもあります。
\ 最短7分で作成 /
履歴事項全部証明書オンライン取得とは
まずは、履歴事項全部証明書オンライン取得の概要について紹介します。ポイントは以下の5つです。
それぞれ詳しく解説します。
法務局ホームページの「登記・供託オンライン申請システム」から交付申請できる
履歴事項全部証明書のオンライン取得には、法務局ホームページの「登記・供託オンライン申請システム」を使います。
後ほどご説明いたしますが、最初にこのシステムに申請者IDやパスワード、氏名、住所などを登録し、このシステムから交付申請することが必要です。
土地・建物,会社・法人の登記事項証明書や会社・法人の印鑑証明書については,登記所又は法務局証明サービスセンターの窓口での交付請求のほか,郵送による交付請求や,ご自宅・会社等のパソコンからインターネットを利用してオンラインによる交付請求を行うことができます。
引用元:法務局 登記事項証明書等の請求にはオンラインでの手続が便利です
登記・供託オンライン申請システムとは
登記・供託オンライン申請システムとは、インターネットを使って法務省の登記や供託に関する申請ができるシステムです。法務局に行かずとも自宅や会社から申請することが可能です。
登記申請をオンライン申請する場合は、申請用総合ソフトをダウンロードして電子証明ができるようにしなければいけません。
しかし、履歴事項証明書のオンライン請求には登記申請のような署名が必要ではないため、申請用総合ソフトをダウンロードをしなくても、かんたん証明書請求でネット上で簡単に請求することができます。
受け取りは郵送や法務局の窓口で行う
履歴事項全部証明書をオンラインで取得申請する場合は、2つの受け取り方法があります。
- オンラインで請求して郵送で送ってもらう
- オンラインで請求して法務局の窓口に受け取りに行く
受け取り窓口は、法務局ホームページから確認できます。
請求された証明書は,ご自宅・会社等への郵送のほか,最寄りの登記所や法務局証明サービスセンターでもお受け取りいただくことができます。
引用元:法務局 登記事項証明書等の請求にはオンラインでの手続が便利です
PDFなどの電子ファイルですぐに発行されるわけではないので、余裕を持って受け取りましょう。
取得にあたって必要書類はない
オンラインで履歴事項全部証明書を取得するための必要書類はありません。
ただし、手数料を電子納付する手順があるため、Pay-easyに対応したATMを確認しておくか、インターネットバンキングを事前に利用できるようにしておくと手続きがスムーズに進みます。
他社の履歴事項全部証明書も取得できる
履歴事項全部証明書は、誰でもどこの会社のものでも請求することができます。たとえば、自分の関係する会社でなくても全国どこの会社のものでも取得できます。
オンラインによる履歴事項全部証明書の請求は登録した申請者以外することができない
履歴事項全部証明書をオンライン請求する場合は、あらかじめ利用にあたって登録をしなければなりませんので本人が申請しなければなりません。
履歴事項全部証明書オンライン取得の手順
履歴事項全部証明書のオンライン取得のやり方を説明します。
①登記・供託オンライン申請システムのホームページを開く
履歴事項全部証明書をオンラインで取得するには、登記・供託オンライン申請システムのホームページを開きます。
②事前準備・申請者情報登録
そのホームページに入っていくと、左側に「申請者情報登録」というボタンがありますので、初めて利用する場合にはそこをクリックします。
利用規約が表示されるので内容を確認後「同意する」をクリックしてください。
申請者情報を登録する画面になりますので、個人情報を入力します。登録に必要な情報は下記のとおりです。
- 申請者ID
- パスワード
- 氏名
- フリガナ
- 郵便番号
- 住所
- 連絡先・電話番号
- メールアドレス
- パスワードを忘れた場合に使われるキーワード(質問)
- パスワードを忘れた場合に使われるキーワード(答え)
(1)申請者ID
これは任意に半角英数字の11字以内で自由に設定することができますので、覚えやすいものを設定しておきましょう。
(2)パスワード
パスワードも任意に設定したものを入力します。半角英数字記号を必ずすべて混在したものを設定しますが、他人に容易に推察されるものは避けるようにしましょう。
「確認(次へ)」→「仮登録(次へ)」→「発行(次へ)」をクリック
上記が入力出来たら「確認(次へ)」のボタンをクリックします。
確認画面を確認し、誤りがなければ「仮登録(次へ)」をクリックしてください。
さらに、もう一度画面が出ますので「発行(次へ)」をクリックします。
メールで届いた「認証番号」を入力する
そうすると、登録したメールアドレス宛に「認証情報」が届きます。
メールに記載された認識情報を次の画面で入力して登録が完了します。今後は登録した申請者IDとパスワードを使って、ログインができるようになります。
③かんたん証明書請求から取得
ログインができるようになりますと、トップページの左端の「かんたん証明書請求」というボタンから履歴事項全部証明書の請求が可能になります。
かんたん証明書請求は登記業務を職業とする人ではなくても、一般の方でも簡単に履歴事項全部証明書がオンライン請求できるように作られています。最初の環境設定や申請者登録をすることで次回からは短時間で自宅にいても履歴事項全部証明書が請求・取得が可能です。
④履歴事項証明書の申請書を作成する
次に実際に履歴事項全部証明書の申請を作成していきます。
「かんたん証明書請求」→「登記事項証明書(商業・法人)」をクリック
「かんたん証明書請求」のボタンをクリックすると、「証明書請求メニュー」が表示されますので、その二つ目の段に「商業・法人」欄の「登記事項証明書(商業・法人)」をクリックします。
法人検索画面で会社を検索する
申請書を入力する前の画面が表示されますので、「オンライン 会社・法人検索を使う」から法人検索画面を表示させて、検索条件を順次指定していきます。
上から説明しますと、「検索方法」は、商号がわかっていれば「商号・名称」を選択します。漢字や表記の仕方がわからない会社名の場合には「ヨミカナ」を選択します。また、法人番号から検索する場合には「会社法人等番号」を選択します。
次に「検索条件」ですが、これは「前方一致」を選択してください。
その下の詳細事項の入力欄には、順に「商業及び法人」「全国」と選択した後、「商号・名称」の欄に検索したい会社名を入力します。
ただし、ここには「株式会社」などの会社の種別は入力せず、たとえば「株式会社コスモス」の場合には、単に「コスモス」だけを入力します。
そして、「検索」ボタンをクリックすると該当する会社名の一覧が出てきますので、その中から履歴事項全部証明書を取得したい会社名の左端「選択」にチェックを入れて、画面右下の「追加」ボタンをクリックします。
この場合、よくある会社名である場合には検索結果が多すぎるので、検索条件を変更するようエラーメッセージが出ることがありますので、その場合には検索画面に戻って「全国」を選択した箇所を、「都道府県」や「市区町村」などに変更して検索条件を絞り込んで再度検索してみてください。
探している会社名が表示され「追加」ボタンをクリックすると、検索画面の一番下の「選択された会社・法人」欄にチェックを入れた会社が追加されますので、間違いなければ右下の「確定」ボタンをクリックします。
「請求事項」「証明書種類」「通数」を入力
ここまで進むと、「登記事項交付請求書」の入力画面に変わりますが、実際に請求したい会社の情報が転記されていますので、「請求事項」「証明書種類」「通数」を順に入力していきます。
「請求事項」は会社の情報がすべて確認できる「全部事項証明書(謄本)」を選択し、「証明書種類」は「履歴事項証明書(閉鎖されていない登記事項の証明)」を選択することで、履歴事項全部証明書の取得をすることができます。
最後に必要となる通数を数字で入力すれば「登記事項交付請求書」が完成しますので、「次へ」のボタンをクリックすれば送信前の画面に切り替わります。
交付方法を「郵送」「窓口受取」から選ぶ
そこで、氏名欄の下に「交付方法」とありますから郵送を希望する場合は「郵送」、法務局の窓口に取りに行く場合は「窓口受取」を選択してください。
次に、「郵送種別」の欄がありますので、郵送費を無料にしたい場合は「普通」を選択しましょう。その他有料になっても問題ない場合は、希望に応じて「書留」や「簡易書留」を選択し、速達を希望する場合にはその下の「速達区分」を「速達」にします。
最後に下の方に「登記所選択」とありますから、窓口受取を希望する場合には、取りに行く法務局名を選択します。また郵送で送ってもらう場合でもなるべく近い法務局を選択する方が到着は早くなることが多いといえます。
⑤履歴事項証明書の申請書を送信する
つづいて、作成した申請書を法務局に送信していきましょう。
「次へ」をクリックし、最終の画面で請求内容を確認した上で間違いがなければ「確定」ボタンをクリックします。
そうすると、履歴事項証明書の手数料を支払う電子納付の際の氏名が表示されますので、そちらも誤りがなければ「確定」ボタンをクリックしてください。
最後の画面に切り替わりますので、「送信実行」をクリックすることにより履歴事項全部証明書の申請が完了します。
⑥手数料を電子納付する
次に「処理状況を確認する」というボタンが表示されますのでクリックし、申請後の状況を確認します。
しばらく時間を置いてから再度「処理状況照会」の画面を更新すると、「納付」ボタンが新たに表示されるのでクリックし「e-Gov電子納付」というサイトに移行します。
e-Gov電子納付ではご自身が利用しているネットバンキングの銀行等を指定してインターネットで納付手続きを行うことができます。
金融機関によっては法務局のオンライン申請に対応していないこところもあります。
オンライン申請を利用する場合には電子納付のみの納付に限られています。
納付の確認が取れますと、「処理状況照会」画面で手続終了になり、法務局にて郵送の手配を開始します。
金融機関によっては法務局のオンライン申請に対応していないこところもあります。
オンライン申請を利用する場合には電子納付のみの納付に限られています。
⑦履歴事項証明書の到着を待つ
納付まで終わりますと、後は郵送の場合は自宅のポストに履歴事項全部証明書が届くのを待つだけです。窓口受取を選択した場合は、法務局で受け取ってください。
オンライン申請後の履歴事項全部証明書の受け取り方
①請求先法務局から請求者が指定した住所に送付して受け取る
申請書を作成する際に入力した請求先の法務局から、郵送先として入力した住所(自宅の場合は自宅)に送られてきますので、普通郵便でしたらポストに投函されてきます。
②受取先として指定した法務局の窓口で受け取る
オンラインで履歴事項全部証明書を請求し、受け取り方法として「窓口受取」を指定した場合には、請求した法務局の窓口で履歴事項全部証明書を受け取ることができます。
履歴事項全部証明書オンライン取得にかかる料金(手数料)
オンラインで履歴事項全部証明書を取得する方法は、他の方法に比べ手数料が安いです。
受取方法 | 手数料 |
---|---|
オンライン請求・郵送での受取 | 500円 |
オンライン請求・法務局での受取 | 480円 |
法務局の窓口での請求・受取 | 600円 |
窓口で請求して受け取る場合の「履歴事項全部証明書」の料金は1通600円ですが、オンラインで請求し、郵送で返信してもらう場合には500円になります。また、オンラインで請求して、法務局の窓口で受け取る場合には480円とさらに安くなります。
履歴事項全部証明書オンライン取得にかかる日数
納付時間 | 受け取り |
---|---|
窓口受取で午後5時15分までに納付 | 当日か翌日 |
窓口受取で午後5時15分をすぎて納付 | 翌日 ※土日祝日除く |
郵送の場合は納付後1~2日後に配達(混み具合や状況により日数が変わるので余裕を持って請求する)
オンラインで履歴事項全部証明書を請求すると、請求先が近くの法務局であれば翌日の郵便で届きます。ただし、これは申請書を送信して納付までを法務局の業務時間内に完了している場合です。
法務局は午後5時15分で閉まりますから、それ以降の作業は翌日になります。したがいまして、午後5時15分ギリギリで納付した場合や午後5時15分を過ぎた場合には、土日祝日除き翌日の到着となります。
履歴事項全部証明書オンライン取得の納付期限
申請後に手数料を納付せずに納付期限を経過した場合は、申請が却下されます。
納付情報のボタンをクリックして納付期限を確認しましょう。この納付期限を過ぎると却下されますので、また最初から申請書を作成し送信しなおすことになりますから、納付は申請後にすぐに行うのがよいです。
また間違えて必要のない会社の履歴事項全部証明書の申請書を送信してしまった場合には、焦る必要はありません。そのままにしておけば納付期限が切れて自動的に却下されますので、放っておいて正しい申請書を作成して送信してください。
なお、履歴事項全部証明書の申請には2021年11月現在「取下げ」という概念はありませんので、放っておいて正しい申請書を作成して送信してください。
履歴事項全部証明書の有効期限
履歴事項全部証明書には有効期限は定められていません。ただし、履歴事項全部証明書の提出先が取得してから何日以内や何ヶ月以内等の期限を定めている場合があります。大抵の場合「3ヵ月以内に取得したもの」としていることが多いようです。
履歴事項全部証明書オンライン取得のメリット
大きく分けてオンラインで履歴事項全部証明書を請求することのメリットは下記の3つあります。
①料金(手数料)が安い
上で説明したように、法務局窓口で請求し、窓口で受け取ると600円(1通)ですが、オンラインで請求すると500円(1通)、またはオンラインで申請して窓口に受け取りに行く場合には480円(1通)になります。
また、オンラインで請求して普通郵便で返送してもらう場合は交通費もかかりませんから、料金面でみればかなりのメリットです。
②自宅で簡単にできる
パソコン1つで時間をかけずに請求できる点もメリットです。
最初は登録の必要があるため多少設定の時間がかかりますが、一度設定してしまえば次回からは5分から10分程度で請求でき、早ければ次の日には届きますので、今すぐ必要、という場合でなければオンラインでの請求が時間も移動も必要がないためお勧めです。
③午後9時までシステムの利用ができる
すでに述べたように、法務局での作業は午後5時15分で終了するため、手元に郵送されるのは翌々日以降になってしまいますが、請求書の送信自体は午後9時までできます。
請求だけをしておけば、忘れていた、ということが防げますし日中お仕事をされているような場合でも帰宅してからの請求も可能です。
履歴事項全部証明書オンライン取得の注意点
正確な住所が必要(省略不可)
申請者登録の住所氏名や郵送先の住所氏名は省略せずに、正確に記載しなければなりません。特に本人確認書類の提示などは求められませんが、住所が正確でないと届かなくなります。
交付までの日数を把握しておく
オンラインでの申請・納付のタイミングは重要です。
オンラインでのシステム利用時間は、午前8時30分から午後9時00分までですが、次の日の到着を希望する場合には、法務局が閉まる午後5時15分よりかなり余裕を持った時間での申請・納付をしてください。
また、郵便局の集荷の時間帯も地域で異なりますから、次の日に必ず入手したい場合は、郵便局の配送時間帯なども確認しておくとよいでしょう。
ブラウザがInternet Exploreのみの対応
ブラウザがInternet Exploreのみの対応となっており、インターネットの環境によっては利用できない場合があります。
こちらのURLから環境のついての確認をしてください。
オンライン以外の方法|法務局で会社・法人の履歴事項全部証明書を取得する
オンライン以外の方法での申請方法もここで紹介しておきます。
法務局の窓口に出向いて申請する
法務局の窓口で即日交付を受けることができます。その日のうちに必ず必要な場合には、法務局に出向く方法を選択します。
現在はどこの法務局管轄の窓口でも申請・取得が可能となっていますので、ご自宅の近くなど、比較的行きやすい場所の法務局に出向いて請求することができます。
この場合は、法務局に備え付けの用紙に手書きで所定の事項を記入して、印紙貼付欄に印紙を貼ります。印紙売り場は、各法務局に設置してありますので、必要な金額分の収入印紙を購入してください。窓口での請求は、履歴事項全部証明書1通につき600円です。
あらかじめ、オンラインで請求して法務局の窓口で受け取りをする場合には、1通480円です。
法務局に申請書を郵送して取得する
郵送で申請することもできます。
まずは、下記の法務省のページから申請用紙をダウンロードして、プリントアウトします。その用紙に必要事項を記入したら、収入印紙を貼り返信用の封筒(切手貼付)を同封の上、法務局あてに送付します。
この場合の法務局も全国どこの法務局でも構いませんが、早くやり取りができるよう、できるだけ近くの法務局に郵送しましょう。
登記事項証明書(商業・法人登記)・印鑑証明書等の交付請求書の様式 :法務局
法務局の窓口申請・受取は受け取るまでに時間がかかる
法務局の窓口で請求して受け取る方法は、時間がかかります。
その時の混み具合にもよりますが、窓口で申請すると番号が渡されますので、掲示板にその番号が表示されるまで待つことになります。混んでいる場合には、30分以上待つこともあります。
履歴事項全部証明書の閲覧だけなら「登記情報提供サービス」でできる
履歴事項証明書に記載されている内容と同様の事項を確認するだけであれば、「登記情報提供サービス」を利用するという方法もあります。(有料)
これは、証明書ではないため、たとえば金融機関などに提出するような場合には利用できませんが、「この会社の代表者は何という人だろう?」とか、単に情報を知りたいような場合には、登記情報サービスが便利です。
ただし、クレジットカードでの支払いが必要となるため、クレジットカードを所持していない場合には利用できません。
継続して利用するのであれば、登録してIDの発行を受けるのがよいですが、頻繁に利用しないのであれば、「一時利用」という利用方法を選択すれば、面倒な手続きが省けますので簡単に請求ができます。
履歴事項全部証明書をオンラインで閲覧できる登記情報提供サービスの詳しい利用方法は『履歴事項全部証明書をオンラインで閲覧する方法|無料で確認できる?』の記事で解説していますので、参考にしてください。
履歴事項全部証明書と登記事項証明書と全部事項証明書と登記簿謄本の違い
法務局にデータ保管されている登記記録を紙ベースで発行してもらう証明書のことを総称して「登記事項証明書」と言います。
「登記事項証明書」の中には、その記載方法によって
- 履歴事項全部証明書
- 現在事項証明書
- 閉鎖事項証明書
- 代表者事項証明書
などと分かれています。
また、不動産登記の登記事項証明書の場合には「全部事項証明書」と呼び名が変わります。これは、実際に証明書を取得すると、証明書の上部に小さな字で証明書のタイトルが記載されていますので、その区別を表す名称となります。
不動産登記の場合には、履歴事項全部証明書という呼び名はありませんので、代わりに「登記事項全部証明書」と呼んでいます。
これらの区分は非常にわかりにくいと思います。コンピュータが導入される前の登記記録は、紙でファイリングされていました。その当時、その紙ベースの登記記録のことを「登記簿」と呼びそれをコピーしたものを請求すると、「登記簿謄本」という形で取得することができました。
今ではこれがデータになり、コンピュータ化されたために呼び名こそ変わっていますが、一般的なこれらの証明書の通称としては「登記簿謄本」と言えば十分通用します。
ただ、たとえば法務局で「この会社の登記簿謄本が欲しいです」と言うと、「どの部分を出しますか?過去に変更された部分も含めて全部の記録を出しますか?それとも、今の状態のものだけですか?」などと聞かれます。
この場合の、過去に変更された部分も含めた記録を「履歴事項全部証明書」といい、今の状態のものだけの記録を「現在事項証明書」と言います。
履歴事項証明書の取得代行サービスはある?
司法書士に依頼する
司法書士に依頼すれば、有料で履歴事項証明書を取得してもらえます。
実費のほかに報酬としていくらか必要になります。一般的には1通1,000円+実費や1通500円+実費などと規定している事務所が多いと思います。
ただ、上記のとおり、一般の方でも簡単にオンライン請求ができるシステムがありますので、パソコンなどの環境が整っているのであれば、専門家を利用する必要はないでしょう。
変更登記申請オンライン支援サービスを利用する
オンライン(ネット上)での簡単な入力作業のみで、履歴事項全部証明を無料で取得し登記申請をしてくれるサービスがあります。
会社の変更登記ならこちらのサービスを利用すれば、履歴事項全部証明だけでなく他の必要書類も取得し登記申請まで行ってくれるというものです。
本店移転・新任・辞任・重任・退任・役員の氏名・住所変更・募集株式の発行・商号変更・目的変更・株式分割・ストックオプション
こちらの登記申請代行サービスを利用すれば、簡単で早く、しかも司法書士の1/5の料金で登記申請ができます。
まとめ
履歴事項全部証明のオンライン取得は法務局に出向くことなく、自宅や会社からインターネットで手続きできるので、時間の節約に繋がります。料金は法務局の窓口で申請するよりもオンライン申請の方が安く済むというメリットもあります。
今日中に履歴事項全部証明が必要といった場合でなければ、オンライン取得がおすすめです。また、履歴事項全部証明が必要な会社変更登記なら、変更登記申請オンライン支援サービスを利用することで、簡単に安く登記申請することができます。
履歴事項全部証明の取得だけでなく登記申請まで行うのなら、ぜひ変更登記申請オンライン支援サービスAI-CONを利用してみてください。